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オルタナ森編集長の講演会にいってきました。
2007年創刊のオルタナは、環境や企業の社会的責任(CSR)の唯一のビジネス誌で
特に、CSR活動の最前線がよくわかります。

CSR corporate social responsibility(企業の社会的責任)

「新自由主義が台頭しグローバリゼーションが進んだ時代、誰が得したのか」
こんなテーマから、お話がはじまりました。
1980年代からTOP1%に富の20%が集まっています。新自由主義は、富の集中をもたらしたともいえます。
そして内閣府の意識調査でも、心の豊かさがを大切にすると回答した人が64%ほどになってきた時代、
時代は曲がり角のようです。

今、企業は社会との絆を築くのに、社会貢献活動が盛んにおこなっています。
決して企業の義務ではありませんが、CSRに取り組むことによって、
・企業価値を高めることができます。
・やらなことによるリスクがあります。
・ES(従業員満足)もCS(顧客満足)もCSRによって高められます。

というのが森編集長の結論です。

なかでも、「やらなことによるリスクがあります。」のリスクは次のようなものがあります。

1 社会との関わりの欠如
→企業が社会から認知されない。忘れさられる。
2 社内の雰囲気の悪化
→「お金がすべて」の価値観は社員との信頼関係を損なう
3 コンプライアンスでは不十分
「コンプライアンス=法令順守」は誤訳(新日本監査法人 大久保CSR推進部長)
コンプライアンス=社会のニーズを満たすこと

マーケティング的に捉えても、情報が氾濫するなか、広告による認知のアップが難しい中、いかにマインドシェアを高めるかが大きな課題になった時代です。
また、人口減少や人それぞれの多様な価値観がある時代、求人難が叫ばれる時代でもあります。
求人難や離職率が高くなるリスクは、企業の持続的経営に直結する課題ではないでしょうか。

CSR経営の3階建て論がとても分かりやすかったです。
基礎的(義務的)なCSR(法令順守・経済的責任・安全衛生・人材責任・環境への配慮)を
クリアして操業が許され、そのうえに、慈善活動やボランティア、メセナ活動などの社会貢献があるというものです。さらの3階建ての最上階には、価値創造型CSRがあるという考え方です。

CSR活動の4つコツをご紹介いただきました。
1 社会のニーズを聞く
2 できることからはじめる
3 「売れたら寄付」でもいい
4 「隠徳」ではなく、社会に知ってもらう
CSR活動が継続できるコツでもあると思います。

CSRは「未来の顧客」をもたらしてくれる という言葉が印象的でした。

オルタナ
http://www.alterna.co.jp/

CSR today
http://www.csr-today.biz/